動植物データベース
植物
これまでの調査で、研究林には100種以上の樹木と、230種以上の草本植物があることが分かっています。 天然林で優占している樹種は、おもにミズナラ、アオダモ、カエデ類、カンバ類です。さらに、ヤチダモ、シナノキ、オオバボダイジュ、アサダ、アズキナシ、 サワシバなども比較的良くみられます。また、エゾマツやトドマツなどの針葉樹も散生しています。
林床はおもにシダに覆われており、オシダ類が最も優占しています。エンレイソウやユキザサなどの春植物はシダの少ないところに生育します。ササ(ミヤコ ザサ、スズタケ、クマイザサ)がパッチ状に分布しているところではシダが少なくなっています。林床に様々な種類の植物が豊富に生育することは、この森林の 大きな特徴のひとつです。
人工造林は1905年から始まり、カラマツ、トドマツ、アカエゾマツ、エゾマツ、チョウセンゴヨウ、ストローブマツ、ニセアカシアなどの針葉樹が植栽されてきました。
動物
苫小牧研究林には、ヒグマやエゾシカ、アオサギ、クマゲラなどの大型動物をはじめとし た豊かな動物相が生息しています。そのうち、哺乳類、鳥類、魚類、陸生昆虫、河川昆虫は特に重点的に研究されています。
2002年の秋にはおよ そ40年ぶりに幌内川に鮭が100匹以上遡上しました。サケが産卵できるための河川管理を行い、遡上数の増加をはかっています。豊かな自然が残る一方、アライグマやミンクといった外来種が定着しており、その管理が今後の課題となっています。